金融知識ゼロの嫁が投資を理解してスタートさせるまで、僕が噛み砕いて説明してきたことをまとめていく【超初心者向け】シリーズ第二弾。前回は貯金と投資の基本について解説しました。
今回は投資を始めるにあたって、金融知識ゼロの方が感じるハードルを解消できたらと思います。
投資が必ずしも危険なものじゃなくて、始めるべきってこともわかったけど、まずどうしたらいいの?
まずは証券口座を開設する必要があるね。証券口座ってきいてわかる?
証券口座ね、わからないけど書けるよ。証券会社がなにかもよくわかんない。
OK、そこから始めよう。
1.証券会社・証券口座とは
1)証券会社とは
証券会社っていうのは、金融商品(株式とか債券とか投資信託とか)を買いたい人と売りたい人の仲介をする会社のことを言うんだ。実際は証券会社自身が売買することもあるけどね。ここでは仲介してくれる会社って理解しておけばOK。
だから僕たち投資家は買いたい金融商品を証券会社に伝えると証券会社が買い付けてくれるんだ。
2)証券口座とは
次に証券口座だけど、その名のとおり、証券会社に開設する口座だね。銀行に銀行口座を開設するのと同じイメージで良いと思うよ。
証券会社はこの証券口座に僕たちが預けているお金を使って、僕たちが注文した金融商品を買ってきてくれるんだ。買ってきた株式とかも、この証券口座に入ることになるよ。
うん、わかった。ちゃんと聞くとそんな難しい話じゃなかった。でも証券口座とNISA口座ってのは別物なの?
当然の疑問だね。じゃあ今度はそこを説明していくね。
2.NISA・つみたてNISAとは
1)NISA・つみたてNISAの共通事項
NISA・つみたてNISAの説明に入る前に、税金について簡単に説明しとくね。
普通の給与とかと同じで、投資によって利益を得た場合も、この利益に対して20.315%の税金がかかるのが基本的な税金の仕組みなんだ。
で、投資を促すためにこの税金を免除してあげるぜ、って国が用意した制度がNISAとつみたてNISAなんだ。
NISA口座とかつみたてNISA口座っていうとこの制度を使うための証券口座ってことになるよ。図で示すとこんな感じ。
つまり、NISA・つみたてNISAで投資する場合は普通の証券口座とNISA又はつみたてNISA口座を開設する必要があるんだ。
ちなみにこのNISA・つみたてNSIA口座はどちらかしか開設できないし、1人1つしか開設できないから注意してね。何個も作れちゃうといくら利益を出しても税金がかからないことになっちゃうからね。
2)NISA制度の概要
次はNISAについて説明するね。
これはNISA口座の中なら、年間120万円までの投資で得た利益に対して5年間は税金がかからないよっていう制度だよ。この120万円を「非課税投資枠」って呼ぶよ。5年経つと、投資してきた商品を
①売却する
②普通の証券口座に移す
③翌年の120万円の枠を使って引き続き運用する
の3つから選べるよ。
但し、NISA制度は2023年までの制度で、2024~2028年は新NISA制度というものになるんだ。
だからもし、2020年現在からNISAを始めて、5年後に③を選ぶとすると、そのときは新NISA制度で運用することになるね。
新NISA制度は微妙に変更点はあるんだけど、ここでは単純にNISA制度が延長されたと理解しておけば良いと思うよ。
ちなみに、非課税投資枠は120万円なんだけど、例えば、120万円を投資して、それが上手くいって5年後に150万円になってたとしても、引続き150万円全額をNISA口座で運用できるから安心してね。
3)つみたてNISA制度の概要
今度はつみたてNISA制度について説明するね。
つみたてNISA制度の非課税投資枠は年間40万円、20年間で、毎月積み立てていく投資方法になるんだ。40万円÷12か月だから、毎月最大約33,000円ずつ投資していくイメージだね。
年間の投資額はNISA制度に比べると少ないけど、非課税で運用できる総額はつみたてNISAの方が多いってことになるよ。
もう一つ、NISA制度との大きな違いが、投資できる商品が限定されていることなんだ。NISA制度では株式とか債券とかいろんなもの金融商品が買えるのに対して、つみたてNISA制度で買えるのは金融庁が定めた水準をクリアした投資信託等(色んな金融商品の詰め合わせパックみたいなもの)に限定されてるんだ。
でも投資信託って一口に言っても世の中には無数の投資信託があって、中にはぼったくりみたいな投資信託もたくさんあるんだ。
つみたてNISAは今まで投資をしたことのない人が資産形成するために投資を促す制度だから、政府がそういう悪い投資信託を除外してくれてるんだ。
投資信託についてはまた別の機会に詳しく解説するね。
4)NISAとつみたてNISAの比較
両者の違いをまとめるとこんな感じ。
結論としては、投資経験者で株式を売買したい人、運用に回したいお金がまとまってある人はNISA。
投資未経験者でコツコツ長期的に投資したい人はつみたてNISAを選べばいいと思うよ。
個人的には投資は長期的にコツコツやることで負ける可能性が低くなるから資産形成が目的なら投資の経験・未経験問わず、つみたてNISAをお勧めするけどね。
なるほど。私もまとまったお金があるわけじゃないし長期的に資産形成したいわけだからつみたてNISAだね。
そうだね。何事もひとまずやってみることだね。
でもデメリットはないの?
良い質問だね。何事も疑ってみることは大事だからね。
5)NISAとつみたてNISAのデメリット
ここまで良い面ばかり話しちゃったけど、デメリットもあるんだ。
それは「損益通算」ができないこと。っていっても難しいよね。これは、NISA・つみたてNISAを使って投資したけど、損をした場合に関係してくるんだ。
たとえば、会社から得ている所得が300万円あって、普通の証券口座で投資をして100万円の損をした場合、この2つを相殺して200万円に対して税金がかかるんだ。これが「損益通算」。
ところが、NISA・つみたてNISAの場合はこれができないから、会社から得ている300万円全部に対して税金がかかっちゃうってこと。
だから株の売買で短期的に利益を出そうとする人は相応に負ける可能性もあるからNISA制度はあまり向いてないと僕は思ってる。
一方でつみたてNISAは長期的に投資して負ける可能性が低い投資だからこのデメリットはあまり気にしなくてもいいかな。
なるほど。じゃあやっぱり私はつみたてNISAだ。証券会社はどこを選ぼうかな。
証券会社選びの前にiDeCoについて説明しておこうかな、証券会社選びに関わってくるから。
がんばる。